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好きな音楽はいい音で聴きたい  レコードの音…気持ち良い…なぜ?…デジタルでは満たされない音の感性

レコード針の汚れ

104Soundのレコードクリーナーは2008年からの実績があります。
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LPレコードのウェットクリーニング

2008-10-13

LPレコード12枚を一気にウエットクリーニングしました。

12枚のレコードを丸洗いと再生確認するには、結構な手間と時間がかかります。

この12枚組みセットはLPレコードが紙の箱に入っていますから、ジャケットだけの保管に比べ、保存状態は良いほうです。
レコードのクリーニング

そこで、とりあえずは簡単なウエット洗浄(ウェットクリーニング)をして、どうしても汚れが残るのは丸洗いする事に。
尚、丸洗いより簡単ですが、汚れの度合いでは逆に手間や時間がかかる場合もあります。

LPレコードのウエットクリーニング作業で使ったもの

LPレコードクリーニング

ターンテーブルは2台で左が洗浄の作業用。使わなくなったターンテーブルが1台あると便利です。
右は再生用ですから、左で洗浄しながら再生が出来ます。

※ここでは、不要になったレコードプレーヤーを使っています。
レコードプレーヤーを使う場合は絶対に本体を水で濡らさないで下さい。
レコードプレーヤーが無い場合はバスタオルの上などで作業してください。

ウエット洗浄液
ウエット洗浄液は、汚れ落とし専用のAタイプです。


ウエット洗浄液
もう一つのウエット洗浄液は、汚れ落としと除菌、消臭、帯電防止など出来るBタイプ
カビに有効なBタイプは、静電気で汚れたジャケットの清掃にも使えます。
但し、使用前に色落ちのテストは必要です。
ハイブリッドのワイパー生地は、約10cm角に小さくカットして使用しました。


ウエット洗浄液のAとBの違い

両方とも洗浄力がある点では共通していますが、
決定的な違いは、Aタイプはリセットとしての働きでBタイプはプラスとして働きます。
リセットは、洗浄が主な働きで汚れを落として元へ戻す事を目的にしています。
プラスは、除菌、柔軟、消臭、帯電効果を与えます。
プラスで洗浄した場合は、残った汚れが針に附着しても柔らかいサラッとしたゴミになります。
この柔らかい状態が溝や針先への影響を抑えています。
針から剥がれて盤面に残ったゴミは、静電気で吸着しませんから軽く吹き飛ばせます。

レコード洗浄
カールタイプは幅が広く溝の全体がふけます。

レコード拭き取り
拭き取りにティッシュペーパーを使っています。
面倒でも四角に折って使うと裏返しが簡単です。

カット綿などよりもゴミが出難いです。
レコードのゴミ

再生する前に残っている汚れを確かめると同時に汚れを取ってくれるブラシ。

バランスウェイトを取り外してブラシ全体の加重は約25g。
これに25gのウエイトを乗せた方が掃除の効果がアップします。

ゴミや傷をループで確認

スクラッチノイズが出た時に、ゴミかキズかを判断するのはルーペが便利です。

レコードのレーベル
慎重に作業するとレーベルを濡らすことは少ないのですがかなり気を使います。
レーベルをどうしても濡らしたく無い時に不要なCDで簡単なカバーをすると便利です。
レーベルの赤色系は水に溶け出しやすい傾向にあります。

ウエット前のLPレコードの状態

LPレコード

レコード

今回ウエット式で洗浄したのは12枚組のレコードで保存期間が約30年以上。
都内を数箇所ほど引越ししています。


LP

箱に入っているだけ、他のジャケットだけの保管に比べて静電気での汚れは少ない状態でした。
逆に密閉していたためかカビの生えているものが多く見られました。

12枚のうち再生回数が少ないのは、汚れもキズも少ない。逆に30年前に良く聴いたレコードほどキズや汚れ、カビなど多くなっていました。

レコードの汚れやキズを見ていると30年目の生活環境が甦ってきます。
まさしく盤面上のタイムスリップでした。

なんて、感傷に浸っていると12枚の洗浄が間に合わないので作業に取り掛かります。

LPレコード

単純計算でもレコード両面の再生時間を約40分として、
全て再生すると12枚で約480分、約8時間前後もかかります。

ウエット作業手順

1、 洗浄する布(ここではワイパー表示)にAタイプをスプレーします。
※ノズルを離してスプレーすると回りに飛び散りますから。ノズルを付けてスプレーを5回。
※5回で約5mlです。これでレコード前面を洗浄できます。
但し、盤面が濡れない時や、布が乾いた状態では、スプレー量を増やしてください。 

2、 時計回りに内側から外周に向かって円を描きながら拭くようにします。
※力を入れず優しく拭きます。
※汚れた面では2度拭かないで下さい。キズの元になります。
レコードの拭き掃除

3、 ティッシュペーパーで時計回りに内側から外周に向かって円を描きながら拭くようにします。
※汚れた面では2度拭かないで下さい。キズの元になります。
※裏返して常にキレイな面で拭いてください。

4、 洗浄する布(ここではワイパー表示)にBタイプをスプレーします。
※時計回りに内側から外周に向かって円を描きながら拭くようにします。

5、 ティッシュペーパーで時計回りに内側から外周に向かって円を描きながら拭くようにします。
※汚れた面では2度拭かないで下さい。キズの元になります。

6、 仕上げにティッシュペーパーで時計回りに内側から外周に向かって円を描きながら拭きます。
※汚れた面では2度拭かないで下さい。キズの元になります。

乾燥について

ティッシュペーパーで丹念に拭くと、室温25度、湿度60%なら1分で乾燥します。
ターンテーブルで回転させると更に外周から速く乾きます。

乾燥後に

拭きムラがあったらティッシュで拭いてムラを取ってください。

7、盤面のチェック
※盤面が綺麗になると、汚れとキズの区別が出来るようになります。
※汚れと思ったものがキズや、その逆もありますのでルーペで確認します。

レコードの傷、汚れ
ルーペで見た盤面の一部

レコードのキズ
数字の0から1の前にある黒い部分はキズです。
このような場合は現状では諦めるしかありません。いつか補修に挑戦したいものです。

7、 部分洗浄
※明らかに取り残した汚れがあった場合で少ない面積の時は
Aタイプで綿棒を使って部分洗浄します。
レコード

カビが取れた盤面の状態(カビの有るものは前部に掲載)

8、残りの面を洗浄
A面が終わったらB面を同じ作業で綺麗にします。
(レコードによっては、第1・2面、上下、Side1・2とかの表示もあります。)
※A面作業でのテーブルマットの汚れに注意してください。

残った汚れの確認

レコードよごれ
両面の洗浄が終わったら早々に再生したいものです。でもレコードプレーヤーの消耗品で一番高価なピックアップのため、残っている汚れを見てみます。

動画を見るLinkIcon

このブラシは、ピックアップよりはゴミの除去能力はありませんが、ブラシにゴミが付くようなら
針先は、あっという間にゴミだらけになります。

回転は45回転でやると再生しているレコードが終わる前に終了します。
ターンテーブルには負担をかけますので、使わなくなったもので作業してください。

バランスウェイトを取り外してブラシ全体の加重は約25g。
これに25gのウエイトを乗せて合計50gでブラッシングしました。
ブラシが多いために1本あたりでは1g以下と推定しています。

残った汚れが盤面に

レコド盤面の汚れ

写真はブラシに付いたゴミがブラシから剥がれて盤の上に点在しています。
この場合は、ウエット洗浄をやり直します。
それでもゴミが出る場合は、丸洗いで除去します。

段々と音がクリアに

ウエットの繰り返しでは、ゴミが出なくなるまで10回の洗浄が必要なレコードもありました。
洗浄と再生を繰り返すと、ゴミの量は確実に減ってきます。
同時に音がクリアになって来るのがハッキリ判ります。

洗浄&再生と同じ作業の繰り返しは面倒でしたが、
目に見えない皮膜のような溝の汚れが音の劣化の原因と体感できます。
自走式クリーナー
盤面のゴミは拭き取ったりすると溝に戻す事になります。
出来れば、自走式クリ-ナーで吸い取るのをお勧めします。
帯電防止効果のあるモデルもあります。
または、乾燥したワイパーで吸着してください。
一番簡単なのは、吹き飛ばすことですが、部屋を汚さないでください。

いざレコードを再生

再生して見てみました。
最初が肝心です
針を置いて無音の溝で、バリバリやチリチリが出たら、洗浄は不十分です。
曲がスタートするとこのバリバリやチリチリ音が音楽で消されていますが、
不要な音が混ざっている事になります。
無音は無音である事が重要です。

レコードのよごれ
古いレコードはウエット洗浄で100%の汚れを取るのは難しいのですが
最後まで針にゴミが付かなくバリバリやチリチリや音の濁りが無ければ完了です。
レコードクリーナー
再生の途中で針にゴミが絡んだら洗浄不足です。

音が歪む場合は

レコードの針
針にゴミが絡まず音が鮮明でない時は、針の周辺が汚れている場合があります。
針先の周辺をルーペで確認してください。
針先の根本に附着したゴミは、ブラシではなかなか取り除けない事があります。
熱で硬くなったためと思われます。
レコードに付着したゴミ掃除

見た目に怪しい物体ですがブラシでは落とせない硬いゴミも
このStylus Cleanerなら一発で落としてくれます。
針先の周辺全体が綺麗になると音質もクリアーになり感激ものです。
メンテ用に是非1台は常備したいアイテムです。

まとめ

手間のかかる作業ですが、レコードの片面が再生している約20分間で、
ウエット洗浄とブラッシングが出来ますから、のんびりと音楽を楽しみながらやってください。
そのままでは、とても再生したくないレコードも甦ってきます。

キレイな溝と針先で、レコード再生をお楽しみください。

それでも、満足のいく音でなかったら、ターンテーブルの振動を抑えてください。
これだけで劇的に音質は向上します。

その先は、ピックアップ、アームとバージョンアップして、
スピーカー、アンプと交換していくのも楽しいものです。

自分の耳でいい音を見つける。
これが見つかるまで長い旅になるかは運次第でもあります。
自分の好みの音。これが真にあなたにとって「いい音」です。