シックハウスのUさん訪問


シックハウスのUさん訪問 2002.1.31
シックハウス現場レポート2 こんなに深刻なんです! シックハウスのUさん訪問

 今日2002.1.31、堀越さんから突然電話が来た。「今日、Uさんの家に用事があっていくが、一緒にいく?」

このUさん、実はシックハウス症候群が悪化して化学物質過敏症になってしまった方です。

私は話しには聞いていたが面識ないので、直接話しを聞きたいので即OKして行くことにしました。

60代の女性の方です。1986年に新居を購入して引っ越しました。もちろん新築。

入居後、体調が悪くなったそうです。家に入ると気分が落ち込み、気持ちも悪くなる。

この時代、シックハウスなんて言葉はなかったのです。

症状は悪化し、関節の痛み、肌の発しんや肌荒れ、眠気、頭痛、ひどい時は寝込んでしまうくらい。

特に臭覚が非常に敏感になる。普通の人が感じない臭いでも感じるそうです。

これは他の過敏症の方も同じで、スーパーへ行くと農薬を使っている野菜が分かる位だそうです。
農薬を散布したミカンやリンゴはすぐに分かるそうです。

そんな状態が10年ほど続き、あるときシックハウスの情報を知り、某機関に相談し室内空気汚染度を測定してもらったそうです。
築10年なのに、高濃度の汚染結果だったそうです。
原因は建材から発散するホルムアルデヒドなどの揮発性有機溶剤。

その結果を聞いて、直ぐに引っ越しをしたそうです。

引っ越しと言ってもアパートを探し、シックハウスの心配がないか実際に確認して引っ越すのですが、暮らし始めると、近所で除草剤をまいたり、畑で農薬をまいたり、街路樹を消毒したり、白アリ駆除剤をまいたり、、、そんな環境だと暮らせないので、また引っ越すそうです。

引っ越しも新しい建物はだめで、築の古いところでないと住めないそうです。

そんな状況で10回近く引っ越しを繰り返し現在に至っている方です。

今でも症状は良くならず、近くにある駐車場の車が出す排ガス、ボディーのワックスの臭いもダメだそうです。

いっそ田舎へ引っ越したら?と聞くと、田んぼや畑、果樹園があると農薬や化学肥料の散布があるので、かえって環境が悪いこともあり、単純にはいかないそうです。化粧品の臭いにも反応してしまうので、人ごみに行くのは本当に大変だそうです。

臭いに敏感なだけでなく、身体の具合が悪くなるので、じつに深刻な状況なのです。

そんな話しを喫茶店でしていて、一人のお客さんが横を通って店を出ていった後、「あの方、すごい臭い。化学物質だらけ」とUさんが言った。私なんか全然臭いを感じないけど、Uさんは高感度センサー並みの臭覚になっているのだ。

ちなみに、煙草を吸う堀越さんは、Uさんの風上には立てない。Uさんは、煙草の臭いもダメだそうだ。
堀越さんは、Uさんに会う前には、あるスプレーをして煙草臭を中和している。
この日もこれが効いていて、Uさんに「今日はきれいね!」と◯印をもらっていた。×だと面会できない。
私は煙草を吸わないので、Uさんから「とってもクリーンで賞」をもらい、ニコニコでした。

話しが逸れたので元に戻します。
さて、ではどうすればシックハウスにならないのか?
今分かっているのは、いくつかの種類の化学物質を避けることですが、それは更に増える可能性があります。代表的なものはホルムアルデヒドですが、研究が進むにつれて多分増えるでしょう。
さて、私達の生活環境を見ると、シックハウスの原因になる物は沢山あります。
建材、家具、リビング用品、殺虫剤、除草剤、農薬、防虫、防カビ処理してある物など。

シックハウスも花粉症と似たように、ある量以上を超えると発症します。それは個人により違いますが、女性や子供に被害が多いそうです。公園に遊びに行き、帰ってきたら具合が悪くなってしまった子供の例では、前日に公園で除草剤を散布した事が原因だった。

とにかくシックハウスが悪化して化学物質過敏症になってしまうと、少々の対策では効果がない事がお分かりになりましたか?

過敏症になってから、シックハウス対策の建材でリフォームしたりしても、それだけでは対処できないのです。
住む環境を変え、ライフスタイルを変え、化学物質や刺激物を避けて暮らさないといけないのです。
大事なことは予防です。シックハウスにならないようにすることです。

では、どうすればいい?今言えることは、できるだけ化学物質を避けること。特に口や鼻から入るもの、肌に触れるものは要注意です。私達の暮らしの中に化学物質は氾濫しているので、それはかなり難しい。
建材ならば、シックハウス対策の製品で、公的機関や大学の評価データがあるものをおすすめします。化学的な防虫剤、防カビ剤は検討が必要です。


 身体には免疫機能があり、外部からの悪い細菌の侵入に対して細胞が攻撃する機能がある。これがあるから、人間は何万年も地球上で生きてこられた。ところが、ここ何十年かの間で人工的な化学物質が急増して今では1千万種類を超えるらしい。

これは今まで長い人類の歴史の中で経験したことがない急激な変化なんです。それが毎日身体に入ってくる。空気、水、食物、衣類などに含まれて。さあ、身体の細胞はそれを一々毒かそうでないか見分けているわけだ。化学物質なんてAとBが混じるとCになるような反応もあるから、もう訳が分からんでしょう。

インフルエンザのウイルスが身体に入ると熱出る、鼻出る、のど痛い、頭痛い、関節痛い、気持ち悪い、下痢する、お腹いたい、起きていられないでしょう?それが身体の免疫反応。外部からの敵に対して、全力で攻撃して排除しようとしている時の症状です。
シックハウスも同じ。化学物質という安くて便利な物だけど、身体にとっては未知との遭遇なんです。
それが毎日身体に入ってくることで、もう処理しきれなくて訳わからん!
そして身体の免疫機能が緊急事態を発令したような状態なんです。

シックハウスにならない人は丈夫で健康だと思うでしょう?ところが、身体の免疫機能がまだおとなしくしているだけで、身体の中では何が起きているかわからない。一見丈夫だが、症状が出た時はかなりひどくなっている事もあるそうで、そういう意味ではシックハウスの症状が出る人の方が正常なのかもしれない。

 具合が悪くならないと、健康に注意しないですよね。また、原因が分からないと放置してしまう。私もそうです。
一説によると、調査の結果、日本人の10人に一人がシックハウスの可能性があるそうです。アレルギーの方も多いそうです。

自然がめっきり減ってしまった今の環境は、あまり良い状態ではないと多くの方が感じているでしょう?
自分の事より子供の事を考えて、出来る範囲で少しづつ改善し始めないといけないのが現状なのです。
狂牛病じゃないですが、こういう話しは余程状況がはっきりして、原因が解明されないと大きくならないのです。不確定な状況では公表できないのはもっともです。

しかし原因究明がいつ出来るのか、それが問題です。
1千万種類を超える化学物質とその複合反応の影響を調べるのにどれだけの日数がかかるのか? 

化学物質を全て否定したら、今の日本じゃ生活できない。
この辺りがえらく難しいところだね。
化学物質、人工的に作られた物は便利だし、機能的に優れている物は多い。
私は元エンジニアで、工業エンジニアリングの世界で長く飯を食ってきた。いろんな新製品も開発したし、みなさんの消費生活のおかげで暮らしてきたわけ。でも、この絹屋本舗をしていると環境問題の現実を知ることが多くて、「俺、今まで何してきたんだろう」と反省ばかり。何も知らずに生まれてきた子供達に申し訳ございません、です。

多少不便でも、きれいじゃなくても、値段が高くても、自然のまま、天然素材で間に合うところは、化学物質に頼らない!これがこれからのライフスタイルでしょ? 使い分けと割り切りだ。難しいですよね。何も知らずに、安い、きれい、簡単、便利を求めると、化学物質がふえちゃうのが今のご時勢だ。
こういう事は学校教育で教えないとね。一昔前のニュートン力学教えるより大事だと思うけどね。万有引力の法則だとか力学知らなくても生活に困らない(元エンジニアの私が言うのだから嘘じゃない)。
でもシックハウスやアレルギーになると、確実に困る。 

物は大事に長く使う。そしてリサイクルすること。言うのは簡単だが、それは物が売れないことでもあるから、不況なのに、それじゃ困るよね。そこがかなり難しい。

大量生産、大量消費生活に支えられた経済成長じゃなくて、ライフスタイルを変えて、作るなら環境へのダメージが少ない、人に優しいもの。

消費者が環境や人に優しくない物は買わなけりゃ、メーカーだって売れなきゃ困るから優しい物を作る。話しは簡単だね。ところが、シックハウスの事など環境の事をよく知らないと、安い、きれい、簡単、便利な物を選んでしまう。結局、賢い消費者にならないといけないが、誰も教育してくれない。難しいね。

シックハウスもようやく状況が分かり始めて、研究などがはじまって進んでいるが、まだ混沌とした状態だから誰も明確な方針を大きな声で言えない。けれども被害は増えているわけ。物を買って幸せを感じるのは程ほどにして、お金使うならコンサート聞くとか、演劇見るとか、自然の中でのんびり遊ぶとか、幸せな時間と空間を楽しむようなライフスタイルに変えていかないといけないでしょう。これも難しい。アレも欲しい、コレも欲しい欲望との戦いだからね。結局は自分との戦いで、大変だよね。どうなることやら、、 

 問題は日本だけじゃない。中国の公害たっぷりの大気が風に乗って日本まで飛来している写真を新聞で見たが、人口が十億を超える国だからその影響力は大きい。
結局、地球全体でナチュラル&クリーンにしないといけないわけだ。地球の自然の許容量に対して、人間の勢いが大きくなり過ぎているのかもしれない。もっと謙虚にならないといけないのかもしれない。
話しが大きくなったところで終わり、、、長くてすみませんね

言い忘れた、シックハウスになってしまった方の中には建築会社相手に訴訟を起こす例が増えている。建築業者でもシックハウスを知らないところが多いのが現状です。業者もメーカーも消費者も知らないでは済まない状況になってきたわけです。業者選びは慎重に!信頼できる製品、業者など少しづつピックアップして掲載する予定です。


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